たまたま観たミラモンで紹介されたカヤックが面白すぎて調べちゃいました。
Relationship between performance test and body composition/physical strength characteristic in sprint canoe and kayak paddlers
Hamano S, Ochi E, Tsuchiya Y, Muramatsu E, Suzukawa K, Igawa S. Relationship between performance test and body composition/physical strength characteristic in sprint canoe and kayak paddlers. J Sports Med 6: 191–199, 2015.
研究目的
1.カヌースプリント競技におけるカヌー、カヤック両選手の身体的特徴、体力の比較
2.パフォーマンステストと1.の項目との関連性
以上 二点の調査
被験者
11名の男性カヌー選手と12名の男性カヤック選手
※2名が国際大会に、12名が全国大会に出場している
測定項目
身体的特徴…全身23か所の周囲計/BMI/体脂肪(DEXA法)
体力測定…Vo2max(および測定中の心拍数、測定直後の血中乳酸値)/握力/背筋力/柔軟性(シット&リーチ)/シットアップ/ジャンプ高/1RM測定(ベンチプレス、スクワット)/パワー発揮(ウィンゲートテスト)/等速性筋力(膝屈曲・伸展)
パフォーマンス…カヌー・カヤックエルゴメーターを用いた120秒の全力パドリング
結果
両選手の身体的特徴と体力に有意差はなかった。両選手とも握力/Vo2max/ウィンゲートテスト(で測定されたパワー発揮)/ベンチプレス1RM/中速度以上での等速性筋力(膝屈曲) においてパフォーマンステストと強い相関関係にあった。
カヌー選手はカヤック選手と比べ、背筋力/低速度での膝屈曲の等速性筋力/低速度∼高速度での膝伸展の等速性筋力 がパフォーマンステストと強い相関関係にあった。
カヤック選手はカヌー選手と比べ、シット&リーチがパフォーマンステストと強い相関関係にあった。
筆者らの主張
競技の違いによりパフォーマンステストと相関する要因が変わるため、両競技で異なるトレーニングを実施する必要がある。
他の測定項目と比べ、スクワット1RMはパフォーマンス測定と相関関係が弱かったことが面白かったです。テレビでは脚の力も必要と解説されていたものの上半身と比べ脚は細かったので、やはり最大筋力とはまた別の力が必要なのだなぁ、と。もちろんエルゴメーター上でのパフォーマンス測定なので実際の競技動作とは変わるでしょうが。