2013年、日本の女子プロ野球選手を対象に以下のような研究が行われたようです。
Relationship Between Physical Fitness at the End of Preseason and the Inseason Game Performance in Japanese Female Professional Baseball Players
Watanabe et al. Journal of Strength and Conditioning Research: June 2019 – Volume 33 – Issue 6 – p 1580-1588 doi: 10.1519/JSC.0000000000002024
研究目的
1.エリート女子野球選手の身体特性の調査
2.プレシーズンの体力とインシーズンでのパフォーマンスとの相関関係の調査
被験者
JWBLに登録している47名の選手
評価方法
上肢の筋力…握力計で測定/背筋…背筋力計/下肢の筋力(膝の屈曲伸展)…バイオデックシステム3(等速性筋力測定器)/下肢の柔軟性…SLRテスト/下肢の筋パワー…垂直飛び・立幅飛びの距離※両測定ともアームスウィング有り/インシーズンのパフォーマンス…2013年シーズン終了時のデータから
結果
下肢の筋パワーとインシーズンのパフォーマンスには正の相関関係があった。
考察
プレシーズン最終段階のジャンプパフォーマンスで試合のパフォーマンスを予測できる可能性がある。
この研究の限界
1.今回の測定項目には含まれなかった項目(有酸素性持久力など)の測定が野球のパフォーマンスのような複雑なものには必要となる。
2.筋力とパフォーマンスの相関関係があまり無かったのは多関節筋力ではなく単関節筋力を測定したからかもしれない。
3.下肢の筋パワーがどのように打撃パフォーマンスに影響を与えるのかは今回の研究では分かっていない。
最大筋力をバックスクワットなどで測定していたら野球のパフォーマンスと相関関係があったんじゃないかな~と思います。ジャンプ高との相関があるのなら、股関節伸展の力が鍵にになってそうですし。個人的にはBMIと盗塁数に負の相関関係があったのが面白かったです。デカい=重い ですからやはり、重さは加速させにくさなんだなぁ、と。