パワー系エクササイズで効果の差はあるのかな?

発揮パワーを高めると考えられているウエイトリフティング種目と垂直飛び系種目の効果の違いを比較した研究があります。


Teo,S et al.Comparing the Effectiveness of a Short-Term Vertical Jump vs. Weightlifting Program on Athletic Power Development.The Journal of Strength & Conditioning Research,30 (10):p2741-2748,2016.

目的:6週間のトレーニング介入(ウエイトリフティング=WLと垂直飛び=VJ)によるジャンプエクササイズの発揮パワーおよびスプリント・COD(方向転換) 速度への影響を6週間トレーニング介入前後の測定項目の変化で比較した。

対象者:
26名の男性(6ヶ月以上のトレーニング経験がありWL経験がない)
年齢24.2±1.11歳 身長178.7±8.31cm
体重78.6±12.16kg
WL 13名
VJ  13名

介入内容:
6週間で18セッションが行われた。1セッションあたり45分であった。また両群ともに4セット×6レップ(強度は6RM)のハーフスクワットが行われた。
WLとVLはともに各トレーニング種目のレップ間レストが15秒に設定された。またセット間レストは3~5分であった。
WL:ハングパワークリーンとパワースナッチを行った。ウエイト種目の強度は70%1RM。
・ハングパワークリーン(4×4→6×4)
・パワースナッチ(4×4→6×4)

VJ:
・荷重ダブルレッグジャンプ(4×4→6×4)
・45cmデプスジャンプ(8×10→8×12)
※(    →   )は前後3週間でのセット×レップの変化を表している。

※ダブルレッグジャンプは油圧システムを使いコンセントリック局面のみ負荷がかかるようになっている。

手順:介入前測定を2回行った。測定間は最低48時間空けられたが、1週間以上は空けなかった。
テストは以下の内容を測定した。
・カウンタームーブメントジャンプ(=CMJ)
・スクワットジャンプ(=SJ)
・45cmデプスジャンプ(=DJ)
・20mスプリント
・5-0-5 CODタイム(方向転換を行うテスト)
※ジャンプ系はフォースプレートの上で行われ発揮パワーを測定した。全て3回ずつ行われ、回数間のインターバルは1分、種目間のインターバルは3分設けられた。
※スプリントは3回、2分のインターバルを設けて行った。タイミングゲートで測定。

※5-0-5 CODは3回行われ、2分のインターバルが設けられた。タイミングゲートで測定。

結果として:
・CMJ
群間の介入前後の数値に有意差はなかったが、同一群内においては介入前と比べ有意差が出ていた。効果量はWLがVJより大きくなった。

・SJ
WLは介入前後において数値が顕著に向上したものの、群間での有意差はなかった。
各群において介入後の発揮パワーは介入前と比べて有意に大きくなった

・DJ
群間の介入前後の数値に有意差はなかったが、同一群内においては介入により有意差が出ていた。効果量は両群は同程度であったがVJの方がやや大きかった。

・スプリントタイム
群間の介入前後のタイムの変化に有意差はなかったが、同一群内において20mタイムと5mまでのタイムは介入前と比べ有意差が出ていた。

・COD 
群間の介入前後の数値に有意差はなかったが、同一群内においては介入により有意差が出ていた。効果量は両群とも同程度であった。


とこんな感じで、パワー種目は等しく何らかのパフォーマンスは上げてくれそうですがこういう測定項目だと優劣はなさそうです。

SSCへの好影響が考えられるVJ系とRFDへの好影響が考えられるWL系はどちらも違う側面から貢献しているので、「それだけの効果」っていうのが出しにくいのかも知れませんね。