パフォーマンスをあげそうなトレーニングでなくとも何らかの数値は変わる

こんな研究論文がありました。


目的:方向転換(=COD)速度に対する4種類のトレーニングの効果を調査。各トレーニングは下記の通り。

1.水平方向へのジャンプ群(=Horizontal load training group、以降はHlt群と表記します)

2.垂直跳び群(=Vertical jumping group、以降はVj群と表記します)

3.最大筋力トレーニング群(=Maximal strength training group、以降はMst群と表記します)

4.爆発的トレーニング群(=Explosive strength training group、以降はEst群と表記します)※パワークリーンなどを行う

対象者:15歳以下のスポーツ選手(14±0.8歳)※平均±標準偏差

Hlt群とVj群はサッカー選手がそれぞれ12名、Mst群にはハンドボール選手が9名、Est群にはバスケットボール選手が12名が割り振られた。

介入期間:4週間、トレーニングは週2回

各トレーニング群はセット数やボックスの高さ、重量の増加によって漸進的に負荷が増加された。

トレーニング効果の評価項目:3種類の方向転換テストによるタイム測定、4種類の垂直・水平方向へのジャンプにおける跳躍高

結果として:COD速度は全群とも改善され、群間に有意差はなかった。跳躍高も全群ともに改善された(種目によって有意でないものがある)。

Keller et al.How to Improve Change-of-Direction Speed in Junior Team Sport Athletes—Horizontal, Vertical, Maximal, or Explosive Strength Training?Journal of Strength and Conditioning Research,February 2020 – Volume 34 – Issue 2- p473-482 .


Hlt群はCOD速度の改善に貢献していますが他の群もそこまで負けいません(Mst群においては跳躍高も有意に改善されている)。直接的に行う動作に結び付きにくそうであっても、その動作に含まれる何らかの要素が改善されれば結果的に行う動作が改善されるということは起こりえます。それっぽい事だけではなく、動きにどのような成分が含まれているかを考える事も必要かもしれません。

ただし、この論文の欠点として

・コントロール群がない

・それぞれの群で行っているスポーツが違う(Hlt群とVj群は同じ)

・Est群のレップがMst群と同じ進め方なら、おそらくパワー種目として至適負荷で行われていない

といった点が挙げられるので、この論文だけでは言い切ることは難しいですけどね。